ブーツを選ぶとき、デザインや値段はもちろん、素材も気になりますよね。
冬に履く機会が多いブーツは、素材選びが非常に大切なポイント。
「ブーツは値段に差があるけどなにが違うのかわからない」
「何年も履けるブーツの素材を知りたい」
「ブーツのお手入れ方法がわからない」
と悩む方もいるのではないでしょうか。
ブーツは主に、本革・合成皮革・スウェード素材が使われていて、それぞれに特徴があります。
何年も履くなら本革、値段を抑えたいなら合成皮革、温かさを求めるならスウェードがおすすめです。
この記事では、靴屋店員のわたしが、ブーツに使われている素材の違いとそれぞれの特徴をわかりやすく解説します。
それぞれどんな方におすすめなのか、お手入れ方法もあわせて紹介するので、ブーツ選びの参考にしてください。
・今年のブーツをまだ買っていない
・長く履けるブーツが欲しい
ブーツに使われる主な素材
ブーツに使われる主な素材は、本革、合成皮革、スウェード。
本革は耐久性と高級感があり、年月とともに味わいが増します。
合成皮革は手頃な値段が魅力であり、さまざまなデザインが楽しめます。
スウェードは柔らかな質感と暖かみのある見た目で、秋冬のコーディネートに最適。
それぞれに特徴があり、用途に合わせて選ばれます。
次からは、それぞれの素材の特徴について解説していきます。
本革ブーツの特徴
本革、つまりレザー素材は、天然皮革(てんねんひかく)とも呼ばれる素材。
牛の革など動物の皮を加工して作られています。
本革ブーツの特徴を紹介します。
【メリット】耐久性があり何年も履くことができる
本革は非常に丈夫で長持ちする素材。
適切なお手入れをすれば、10年以上愛用できるのが魅力です。
【メリット】通気性が良く快適に履ける
本革は天然の素材なので通気性が良く、ブーツに使用しても蒸れにくく、快適に履くことができます。
また、履き込むほどに足に馴染みフィットしてきます。
【メリット】質感や風合いに味が出てくる
本革特有の風合いや経年変化は、合成皮革では再現しにくい魅力の一つ。
使い込むほどに味わいが増します。
【デメリット】価格が高め
高品質な素材と製造工程のため、本革ブーツは価格が高めに設定されていることが多いです。
品質やブランドにより価格は大きく異なりますが、一般的には1万円から5万円程度の商品が多く見られます。
【デメリット】雨や水に弱い
本革は、雨や水に弱いことが特徴です。
雨や雪の日に向いていないことは、ブーツにとって残念なポイントと言えます。
【デメリット】日頃のお手入れが必要
本革ブーツを長持ちさせるためには、定期的なお手入れが欠かせません。
ブラシで汚れを落とし、保湿クリームを塗っておくと、毎年快適に履くことができます。
本革素材のお手入れ方法については、こちらの記事で詳しく解説しているのであわせてご覧ください。
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合成皮革ブーツの特徴
合成皮革は、主にポリウレタンやポリ塩化ビニルなどの合成素材を使用しています。
動物の皮を使用しないため、ヴィーガンや動物福祉を重視する選択としても注目されています。
合成皮革ブーツの特徴を紹介します。
【メリット】手頃な値段で手に入る
合成皮革は本革に比べて低価格で、1万円以下で買えるブーツも多く販売されています。
手に入れやすいのが最大の魅力です。
【メリット】お手入れが簡単
水に強く、汚れも落としやすいため、お手入れが簡単です。
【メリット】好みのデザインが見つかりやすい
合成皮革は加工しやすいため、様々な色や形に仕上げることができます。
【デメリット】耐久性が低く傷やこすれに弱い
天然の皮革に比べて耐久性が劣り、傷やこすれに弱い点が挙げられます。
【デメリット】通気性が低い
通気性が低いため、長時間履くと足が蒸れやすくなります。
スウェードブーツの特徴
スウェードは、主に豚の革や羊の革などの天然の皮革を起毛加工して作られた素材です。
スウェードブーツの特徴を紹介します。
【メリット】やわらかな質感で痛くなりにくい
スウェードの最大の特徴は、やわらかくてなめらかな手触りです。
起毛された表面が特徴的な風合いを生み出します。
【メリット】温かみがあり秋冬のファッションに最適
スウェードは毛羽立った独特の見た目があり、温かみのある印象を与えます。
高級感もあるので、秋冬のファッションによく合います。
【メリット】通気性が良く温かい
天然の皮革を使用しているため、通気性が良く、足の蒸れを軽減します。
起毛加工により、空気を含むため保温性にも優れています。
【デメリット】水や汚れに弱い
スウェードは水濡れや汚れに弱く、雨の日の使用や濡れた地面での使用は避ける必要があります。
【デメリット】定期的なお手入れが必要
汚れた場合は専用のブラシやクリーナーで優しくケアする必要があります。
水洗いは避け、定期的なブラッシングで起毛を整えると良いでしょう。
【デメリット】色落ちする可能性がある
深い色のスウェードは湿った状態で他の物に触れると色移りする可能性があるので注意が必要です。
ブーツの素材比較
ブーツの素材の特徴について比較してみましょう。
本革ブーツ | 合成皮革ブーツ | スウェードブーツ | |
---|---|---|---|
材料 | 牛の革 | ポリウレタン、ポリ塩化ビニル | 豚の革 |
値段 | 高め | 安め | 高め |
お手入れは簡単? | × | 〇 | × |
雨の日に向いている? | × | 〇 | × |
耐久性がある? | 〇 | × | 〇 |
それぞれの素材に特徴があるので、好みやスタイルによって選ぶとよいでしょう。
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次の章では、ブーツの素材の見分け方を紹介します。
ブーツの素材の見分け方は?
ブーツの素材が見た目でわからない時がありますよね。
靴屋店員のわたしが見分け方を解説します。
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靴屋で売っているブーツは、タグに記載があります。
オンラインなどのネットショップでは、素材や商品詳細の欄に記載があります。
フェイクレザーは合成皮革を意味します。
レザーという言葉に惑わされないようにしましょう。
店頭のブーツにタグが付いていない時やわからない時は、店員に聞きましょう。
わたしは靴屋で働いていますが、素材を聞かれて困ることはありません。
むしろお手入れ方法などもあわせて紹介できるので、大歓迎です。
次の章では、実際にどの素材のブーツがおすすめなのか、紹介します。
こんな時どの素材のブーツがおすすめ?
どの素材のブーツがおすすめか、解説します。
定番の形のブーツを何年も履くなら本革ブーツ
定番の形のブーツを長年愛用したいなら、本革ブーツが最適。
本革は使い込むほどに足に馴染み、独特の風合いが増すため、長期間履き続けることでその魅力が深まります。
また、耐久性にも優れており、適切な手入れをすれば何年もの間、品質を保ち続けることができます。
流行に左右されないクラシックなデザインのブーツを選べば、長く愛用する中で自分だけの味わいを楽しむことができるでしょう。
オニツカタイガーのメキシコリンカンは、本革(天然皮革)を使用していて、比較的安め。
わたしはブラックを愛用しているので、あわせてこちらもご覧ください。
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流行の形のブーツを買うなら合成皮革ブーツ
流行の形のブーツを求めるなら、合成皮革ブーツがおすすめ。
合成皮革はリーズナブルで、最新のトレンドを取り入れた様々なデザインが手に入ります。
流行が移り変わる速度に合わせやすく、気軽にさまざまなスタイルを試すことが可能。
手入れが簡単で日常使いにも向いているため、気軽にファッションを楽しむことができるのも魅力的。
しかし、長期間の使用には向かない点を考慮して選ぶ必要があります。
温かみとやわらかさが好きならスウェードブーツ
温かみと高級感を求めるなら、スウェードブーツが最適。
スウェードの柔らかな質感は足元に優しい温もりをもたらし、寒い冬でも体をしっかりと温めてくれます。
豊かな色合いも魅力の一つで、シャープなシルエットのブーツを選べばきちんとしたファッションにも合わせやすいです。
秋冬のコーディネートに特におすすめで、足元から高級感あるスタイリッシュさをプラスできます。
高級感を出したいなら本革ブーツかスウェードブーツ
高級感を演出したい場合、本革ブーツかスウェードブーツが最適です。
本革ブーツは時間と共に深まる色合いや質感が魅力で、どんなスタイルにも上品さと重厚感を加えます。
一方のスウェードブーツは、その柔らかく豊かなテクスチャーで高級感を漂わせ、エレガントな印象を与えます。
どちらも異なる種類の高級感を持ち、特別な日やフォーマルな場を演出してくれるでしょう。
雨や雪でも履きたいなら合成皮革ブーツ
雨や雪の日でも安心して履けるブーツは、合成皮革が適しています。
合成皮革は水に強く、濡れても素早く乾かしやすいのが特徴。
汚れがつきにくく、万が一汚れてもお手入れが簡単で、忙しい日々の中でも手軽にメンテナンスできます。
また、雪の日は転びやすいので、スノーブーツを選ぶのが安全です。
ソールが滑りにくくなっているのでしっかり踏み込むことができ、溶けた雪も沁み込みにくくなっています。
まとめ
ブーツの素材について解説しました。
要点をまとめます。
本革ブーツ
・耐久性があり何年も履くことができる
・通気性が良く快適に履ける
・質感や風合いに味が出てくる
・価格が高め
・雨や水に弱い
・日頃のお手入れが必要
合成皮革ブーツ
・手頃な値段で手に入る
・お手入れが簡単
・好みのデザインが見つかりやすい
・耐久性が低く傷やこすれに弱い
・通気性が低い
スウェードブーツ
・やわらかな質感で痛くなりにくい
・温かみがあり秋冬のファッションに最適
・通気性が良く温かい
・水や汚れに弱い
・定期的なお手入れが必要
・色落ちする可能性がある
ブーツ選びは、それぞれの素材の特徴を理解し、自分のライフスタイルや価値観に合ったものを選ぶことが大切です。
それぞれの素材に魅力がありますので、ご自身にとって最適な一足を見つけてくださいね。
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